「19時台は満席でお断りしたのに、22時を過ぎたらカウンターがガラガラ」「雨が降った瞬間、予約のない平日は一気に客足が止まる」「仕込んだ食材も、待機しているスタッフの人件費も、空席のまま夜が終わっていく」——BARや居酒屋を経営されているあなたなら、こうした夜を何度も経験してきたのではないでしょうか。
飲食店の中でも、BAR・居酒屋は「時間帯」と「天候」で売上が大きく揺れる業態です。
そして、その揺れの多くは料理やお酒の質とは関係ありません。
「今夜、席が空いている」という情報が、来てくれるはずのお客様に届いていないだけなのです。
この記事では、LINE公式アカウントを使って当日の空席状況や雨の日限定サービスをピンポイントで届け、さらに常連客限定イベントで「今夜行く理由」をつくる方法を、配信テンプレート、失敗パターン、全国の事例、費用対効果のシミュレーションまで含めて徹底的に解説します。
明日の営業からすぐに実践できる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
studio-TH(弦巻 陽輔)
新潟唯一のLステップ正規代理店
商工会アドバイザーとして多数のLINE活用支援を実施中。
深夜の空席は「告知の遅さ」から生まれている
BAR・居酒屋の空席問題を「お客様が減ったから」と捉えてしまうと、打ち手は値下げか広告費の増額しか残りません。
しかし実際には、空席の多くは「来る気があるお客様に、今夜の情報が届いていない」ことが原因です。
まずはこの構造を整理しましょう。
21時以降の客席稼働率が月の売上を左右する
一般的な居酒屋は、18時〜21時の一次会需要で席が埋まり、21時以降は急激に稼働率が下がります。
一方でBARは21時以降が本番ですが、平日や雨の日は「誰も来ない1時間」が生まれがちです。
ここで考えていただきたいのは、深夜帯の空席1席は、仕入れも家賃も人件費もすでに支払い済みの「純粋な機会損失」だということです。
たとえば客単価4,000円のBARで、21時〜24時に平均3席が空いているとすると、1日12,000円、月25営業日で30万円もの売上を取りこぼしている計算になります。
逆にいえば、深夜帯の空席を少しでも埋められれば、そのほとんどが利益として残ります。
「深夜の空席対策は、最も利益率の高い集客施策」といえるのです。
SNS投稿やグルメサイトでは「今夜」に間に合わない
「空席があるならInstagramのストーリーズで告知している」という店舗も多いでしょう。
しかしSNSはアルゴリズム次第で表示が左右され、フォロワーのうち実際に投稿を目にするのはごく一部です。
しかも見られるのは数時間後かもしれません。
グルメサイトの空席情報も、そもそも「今から行ける店」を探している新規客向けであり、あなたのお店を気に入っている既存客には届きません。
必要なのは、「あなたのお店をすでに知っていて、近くにいて、今夜飲みたい人」に、今この瞬間に通知が届く手段です。
これを実現できるのがLINE公式アカウントです。
LINE公式アカウントが即効性で勝る3つの理由
LINE公式アカウントが空席対策に向いている理由は、次の3つです。
- プッシュ通知で届く:スマホのロック画面に表示されるため、配信から数分以内に読まれやすい
- 既存客だけに届く:一度来店してくれた人が友だちなので、反応率が桁違いに高い
- 絞り込んで届けられる:タグや属性で「近くで働く人」「深夜に来る常連」だけに配信できる
特に3つ目の絞り込み(セグメント配信)が、空席対策の成否を分けます。
全員に毎晩送ればすぐにブロックされますが、「来る可能性が高い人」だけに送れば、通数を抑えながら反応率を高められます。
セグメント配信の基本は、LINE公式のメッセージ配信コストを削減!
「セグメント配信」で無駄撃ちをなくすでも詳しく解説しています。
当日の空席を埋める「即時配信」の設計図
ここからは、実際に空席速報をどう配信するかの具体的な手順です。
ポイントは「いつ・誰に・何を」の3点を、事前にルール化しておくことにあります。
その場の思いつきで配信していると、忙しい日ほど配信が止まり、暇な日ほど送りすぎてしまうからです。

空席配信のゴールデンタイムは「18時・20時半・22時」
BAR・居酒屋の空席配信は、お客様の行動に合わせて3つのタイミングに絞るのが効果的です。
- 18時前後(仕事終わり直前):「今日どこで飲もうか」と迷っているタイミング。
居酒屋の一次会需要に効く - 20時半前後(一次会の終わりが見える時間):「二軒目どうする?」の会話が始まるタイミング。
BARや二次会向けの店舗に効く - 22時前後(終電までの残り時間を意識する時間):「もう一杯だけ」の需要。
カウンター席のみの小さなBARに効く
重要なのは、1日に3回すべて送るのではなく、その日の空き具合に応じて「どこか1回だけ」送ることです。
たとえば「18時時点で予約が半分以下なら18時配信」「20時の時点でカウンターが3席以上空いていれば20時半配信」のように、判断基準を店内に貼り出しておくと、アルバイトスタッフでも迷わず運用できます。
「近くにいる常連」だけに届けるタグ設計
空席速報は、送る相手を間違えると逆効果です。
自宅が遠い人や、週末しか来ない人に平日22時の空席情報を送っても、来店にはつながらずブロックの原因になるだけです。
そこでおすすめなのが、友だち追加時や来店時のアンケートで、次のような情報をタグとして記録しておく方法です。
- よく飲むエリア:「店の近くで働いている」「近所に住んでいる」「たまに来る」
- よく来る時間帯:「19時まで」「21時前後」「深夜」
- 好きなお酒:ビール、日本酒、ワイン、ウイスキー、カクテルなど
LINE公式アカウント単体でも「チャットタグ」での手動管理は可能ですが、アンケート回答に応じて自動でタグを付けたり、来店回数で配信対象を切り替えたりするには、Lステップやエルメッセージといった拡張ツールが非常に強力です。
どのツールを選ぶべきかは、LINE公式アカウントだけでは限界?
Lステップ等「拡張ツール」の選び方と導入メリットを参考にしてください。
コピペで使える空席速報テンプレート3選
空席速報の文面は「短く・具体的に・期限付きで」が鉄則です。
長い文章は深夜に読まれません。
以下はそのまま使えるテンプレートです。
テンプレート①:居酒屋・18時配信(一次会向け)
> 【本日の空席速報】今夜19時〜、4名様までのテーブル席が2卓空いています。
今日は新潟の地酒「〇〇」が入荷しました。
このメッセージを見せていただいた方に、お通しを旬の小鉢にグレードアップします(本日限り)。
ご予約はこのトークに「人数と時間」を送るだけでOKです!
テンプレート②:BAR・20時半配信(二次会向け)
> 【二軒目をお探しの方へ】ただいまカウンター4席ご案内できます。
一次会のあとの「もう一杯」にぴったりのハイボールを揃えてお待ちしています。
22時までにご来店の方は、チャームを季節のフルーツに変更いたします。
テンプレート③:BAR・22時配信(深夜の一杯)
> 今夜は静かです。
カウンター3席、すぐにご案内できます。
マスターのおすすめは、雨の夜に合うスモーキーなアイラモルト。
終電前の30分だけでも、お気軽にどうぞ。
いずれも「何席空いているか」「何時までか」「来ると何があるか」の3点を必ず含めています。
雨の日・閑散日を味方にする「条件付き特典」配信
空席速報と並んで即効性が高いのが、「雨の日限定」「月曜限定」といった条件付きの特典配信です。
天候や曜日という「お客様にも分かる理由」があるため、値引きの印象を与えにくく、お店のブランドを守りながら来店を後押しできます。

雨の日限定ドリンクサービスの作り方と判断ルール
雨の日の配信は、次の手順で準備しておくとスムーズです。
1. 特典を決める:「雨の日限定・1杯目のハイボール半額」「傘を持ってきた方にショットを1杯サービス」など、原価の低いドリンクを中心に設定する
2. 配信文面と画像を作成:LINE公式アカウントの「カードタイプメッセージ」やテンプレートとして保存しておく
3. 判断ルールを決める:「当日16時の時点で、18時〜22時の降水確率が60%以上なら配信」など、誰でも判断できる基準にする
4. 配信は17時前後に行う:退勤前に「今日は雨だから近場で飲もう」と考え始めるタイミングを狙う
雨の日特典のポイントは、「雨なのにわざわざ来てくれたお客様へのお礼」というストーリーにすることです。
LINE公式アカウントのクーポン機能を使えば、利用期限を「本日限り」と設定でき、使用数から効果測定も簡単です。
値引きではなく「体験」で来店を促す特典の考え方
空席対策で最もやってはいけないのが、安易な割引の乱発です。
割引は即効性がある反面、「割引の日にしか来ない客」を育ててしまいます。
BAR・居酒屋で効果的なのは、金額ではなく「体験」を特典にすることです。
- 通常メニューにないボトルを「今夜だけ」開ける
- バーテンダーが1杯目の好みをヒアリングしてオリジナルで作る
- 店主おすすめの珍味を1品サービスする
- 次回使える「ボトルキープ延長券」を渡す
これらは原価を抑えつつ、お客様の満足度と「特別扱いされた」という感覚を高めます。
割引以外の特典設計は、割引なしでも登録される!
LINE友だち追加の「クーポン以外の魅力的な特典」の作り方でも詳しく扱っています。
常連客限定イベントで「今夜行く理由」をつくる
即時配信が「空いた席を埋める守りの施策」だとすれば、常連客限定イベントは「空きそうな日をあらかじめ満席にする攻めの施策」です。
常連を自動で見極める:ショップカードと来店タグ
常連客限定イベントを打ち出すには、まず「誰が常連か」を把握する必要があります。
そこで活用したいのが、LINE公式アカウントのショップカード機能です。
来店ごとにQRコードを読み取ってもらいポイントを付与すれば、来店回数が自動で記録されます。
Lステップ等の拡張ツールを使えば、「来店3回以上」「直近1か月以内に来店」などの条件で自動的に「常連タグ」を付与し、そのタグの人にだけイベント告知を送る「ランク別配信」が可能になります。
常連限定イベントの企画例
常連限定イベントは、閑散日にぶつけるのが基本です。
- 蔵元・ワイナリーナイト:酒蔵やインポーターを招き、造り手の話を聞きながら飲む会
- 新入荷ボトルの先行試飲会:一般提供前のウイスキーやクラフトジンを常連だけが先に味わえる
- 裏メニュー解禁デー:まかないや試作中の料理を、常連の感想を聞きながら提供する
こうしたイベントは、事前予約制にすることで売上の見通しが立ち、仕入れのロスも防げます。
リマインドの設計はドタキャン・無断キャンセルを防ぐ!
LINEのリマインド配信で来店率を劇的に上げる方法で解説しています。

よくある失敗パターンと対策
失敗1:毎晩の空席配信でブロックが急増する
最も多いのが、空席速報を毎晩全員に送ってしまうケースです。
対策は、空席配信を「週2〜3回まで」に絞るか、特定のタグ(深夜によく来る人など)を持つ人に限定することです。
また、「本日は満席となりました、ありがとうございます」と満席報告を時々入れると、人気店としての印象が保たれます。
失敗2:配信したのに現場が把握していない
店長がLINEを配信したのに、スタッフが知らずに「そのサービスは聞いていません」と答えてしまうケースです。
これは信頼を失う致命的なミスです。
配信内容を店内の共有LINEやホワイトボードに必ず掲示するルールを徹底しましょう。
見落としがちな注意点:お酒を扱う店舗ならではの配慮
20歳未満の方への飲酒を促す配信にならないよう、友だち追加時のアンケートで年齢確認を行うか、リッチメニュー等に「飲酒は20歳になってから」等の注意書きを配置しましょう。
また、配信文面の末尾に「お車でのご来店の方への酒類提供はお断りしています」と一文を添えておくと、コンプライアンス遵守の姿勢が伝わり、信頼につながります。
費用対効果シミュレーション
具体的に数字で費用対効果を試算してみます。
- 業態:カウンター中心のBAR(20席)、客単価4,000円
- LINE友だち数:600名(うち深夜タグ付与者150名)
- 運用:
- 空席速報:深夜タグの150名に週3回(月12回)配信
- 雨の日特典:全友だち600名に月4回配信
- 月間配信数:150名×12回 + 600名×4回 = 4,200通
この通数であれば、LINE公式アカウントの「ライトプラン(月額5,000円・税抜/5,000通まで)」に収まります。
反応率を1.5%と仮定すると、空席速報で月約48名(約19万円)、雨の日特典で月約64名(約25万円)の来店が見込めます。
月額5,000円+ツール費の投資で、数十万円規模の売上増が期待できる計算です。
プラン詳細は【2026年最新】LINE公式アカウントの料金プラン徹底解説で確認できます。

studio-THがお店の「今夜の集客」を仕組みにします
studio-THは、Lステップおよびエルメッセージの認定代理店として、全国のBAR・居酒屋のLINE活用を支援しています。
空席速報の自動化ルール作成、来店時間帯や好みのお酒によるタグ設計、ショップカードと連動した常連ランクアップの仕組み化など、「明日から現場で回せる仕組み」として構築を代行します。
空席のまま終わる夜を、活気ある夜に変える。
その第一歩として、まずは現状整理の場として無料相談をご活用ください。
よくある質問(Q&A)
Q1. 友だち数が少なくても効果はありますか?
はい。
友だちが100名程度でも、深夜帯に数組の来店が生まれるケースは多いです。
濃いファンに直接届くため、数は少なくても高い反応率が期待できます。
Q2. 配信対象を分けるのは大変ではないですか?
拡張ツール(Lステップ等)を導入すれば、アンケート結果や来店回数に応じて自動でセグメント(グループ分け)が完了します。
一度設定すれば、配信時に選ぶだけなので手間はかかりません。
Q3. 深夜営業の告知で気をつけることは?
「深夜酒類提供飲食店営業」の届出範囲内での営業であることを大前提とし、近隣への配慮として「お帰りの際はお静かに」といった一言を添えることで、マナーの良い常連客に恵まれやすくなります。

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