LINE公式アカウントを任せていた担当者の退職や異動が決まり、何から引き継げばよいか迷っていませんか。
日々の営業を続けながら、ログイン方法も配信予定も確かめるとなると、あなた一人では整理しきれないこともあるでしょう。
まず押さえたいのは、新担当が自分で必要な仕事をできると確かめてから、旧担当の不要な権限を整理する順序です。
この記事では、同じ店舗・事業者が同じ公式アカウントを使い続ける場合を取り上げます。
事業譲渡やアカウントの売買、全員がログインできない状態からの復旧は対象に含めません。
公式の仕様と、引継ぎを進めるための実務上の提案を分けながら、完了までの確認点を整理します。
studio-TH(弦巻 陽輔)
新潟唯一のLステップ正規代理店
商工会アドバイザーとして多数のLINE活用支援を実施中。
担当者交代は、新担当の利用確認から順番を組み立てる
引継ぎの最初の目標は何でしょうか。
本記事では、新担当本人が対象の公式アカウントを利用でき、次の仕事を引き受けられる状態を目標にすることを提案します。
引き継ぐのは店舗の運用権限と仕事の情報
ログインは、サービスを利用する人を確かめる入口です。
権限は、その人が対象の公式アカウントでどの操作を行えるかという範囲を示します。
この二つを分けて考えると、旧担当のパスワードを聞くことに話が偏らず、必要な確認を進めやすくなります。
公式ヘルプのログイン案内でも、ログイン方式ごとの認証情報を区別しています。
あなたのお店の仕事を引き継ぐ場合は、新担当が自分の認証情報で入り、店舗の公式アカウントに必要な権限を持つ形を基本に考えましょう。
💡 ポイント:ただし、画面に入れるだけでは、次に何をすべきかまでは伝わりません。
配信予定、対応中の問い合わせ、判断を仰ぐ相手も、仕事の情報として受け渡す必要があります。
操作の入口と仕事の受渡しを別々に確認することが、引継ぎを曖昧に終わらせないための出発点です。
追加・利用確認・業務受渡し・旧権限整理の順に進める
以下は公式仕様を踏まえた、本記事からの運用上の提案です。
LINEヤフーが認定した一律の引継ぎ手順という意味ではありません。
- 対象の公式アカウントと、交代する担当者の仕事を確認します。
- 新担当に必要な権限を追加します。
- 新担当本人がログインし、対象と必要な操作範囲を確かめます。
- 予定配信と対応中の仕事を、担当・期限と一緒に渡します。
- 旧担当の不要な権限を整理し、残るメンバーやグループを再点検します。

旧担当を先に外してしまうと、新担当が必要な画面を確認できない場合に、誰へ相談するかが曖昧になりかねません。
交代日だけを決めるよりも、その前に誰が利用確認をするかまで決めておきましょう。
一方で、引継ぎが未完了だからといって、退職後も旧担当の権限を期限なく残す運用は勧められません。
社内の退職・アクセス管理方針を踏まえ、期限までに確認できない業務は、残る管理担当へ引き受け先を決める方法を考えます。
利用確認と権限整理の両方に、担当と期限を置くことが大切です。
交代前に、対象アカウントと認証方法を確かめる
同じ店名の表示を見たから、対象は間違いないと思っていませんか。
複数店舗や複数の公式アカウントを扱う場合は、交代の対象を先にそろえておくと確認が進めやすくなります。
アカウント名だけでなくIDと現在の管理担当を記録する
準備として、公式アカウントの名称とID、現在管理している担当、交代予定日を一つの確認表へ整理することを提案します。
続けて、新担当と、交代後も残る管理担当、未解決のときの社内連絡先を書き添えましょう。
担当者が複数いる場合は、誰が権限の追加を行い、誰が仕事の説明をするのかも分けておくと安心です。
これは、同じ内容をいくつもの資料へ複写するための台帳ではありません。
どのアカウントの、どの仕事について話しているかを、関係者が同じ前提で確認するためのものです。
顧客の氏名や相談内容をこの表へ転記する必要はありません。
既存の業務管理場所を確認し、閲覧を認められた担当がそこで続きを確認できるようにします。
パスワード、認証コード、バックアップコードも記録しないでください。
確認表には秘密情報そのものではなく、確認した結果と担当を残すことを勧めます。
ログイン方式と認証先を、新担当本人が確認する
公式ヘルプでは、ビジネスIDのログイン方式として、LINEアカウント、ビジネスアカウント、Yahoo! JAPAN IDが案内されています。
LINEアカウントとビジネスアカウントの認証情報は別のものです。
旧担当と同じ方式だと思い込まず、新担当本人が自分の利用する方式を確認しましょう。
2026年3月17日の公式告知では、メールアドレスとパスワードでログインするビジネスアカウントについて、2段階認証の必須化が案内されています。
2026年4月30日からオフにできなくなり、6月30日にはオフの利用者にメール認証を自動的に有効化するという内容です。
この告知はLINEアカウントなど、ほかのログイン方式を対象としていません。
すべてのログイン方法が同じ条件になったと受け取らないようにしましょう。
引継ぎでは、新担当が自分に必要な認証を完了できるかを本人に確認してもらいます。
旧担当の業務用メールが停止される前に、権限の追加や未解決の質問を済ませる予定を組むのも一案です。
認証コードを別の人に渡してログインを代行してもらう方法は、引継ぎ手順に含めません。
新担当へ権限を追加し、必要な仕事ができるか確認する
招待を送れば、準備は終わりでしょうか。
送った側の作業と、受け取った本人が使えることは、分けて確かめる必要があります。
担当する業務に必要な権限を選んで招待する
まず、新担当が受け持つ仕事を言葉にします。
配信内容を作るのか、問い合わせ対応をするのか、運用全体の管理も担うのかによって、確認すべき操作範囲が変わります。
名前だけで権限を選ばず、仕事と公式の権限表を照らし合わせましょう。
交代する人を全員管理者にしておく、といった一律の決め方は避けます。
公式の権限設定マニュアルでは、Web版の設定から権限管理を開き、メンバーの追加へ進んで権限の種類を選び、認証用URLを発行する流れが案内されています。
操作できる範囲は、同じ画面にある権限ごとの表で確認する案内になっています。
認証用URLは発行から24時間で失効し、1回の発行につき1人だけに有効です。
使い回しはできないため、複数人への追加を一つのURLで済ませようとせず、受け取る本人が対応できるタイミングを合わせましょう。
招待を担当する人は、対象の公式アカウントと新担当を確かめてから進めます。
発行したURLは追加したい本人へ届け、広く見られる連絡場所にまとめて置かない運用を勧めます。
利用できなかった場合は、経過時間や対象を確認し、現在の公式案内に沿って対応してください。
本人のログインで、対象IDと必要な操作範囲を確かめる
利用確認は、新担当本人のログインで行います。
旧担当がログインしたままの画面を一緒に見たことだけでは、新担当が次回も自分で利用できるかは判断できません。
新担当の利用環境で、対象の公式アカウントを開けるか、名称とIDが一致するかを確かめましょう。

そのうえで、担当する仕事に必要な画面と操作範囲を、公式の権限表と照合することを提案します。
確認の目的は、自分の仕事を進められるかを見極めることです。
確認のために友だち全員へ本番メッセージを送ったり、必要のない設定変更をしたりする必要はありません。
実行するとお客様への通知や設定の変更が生じる操作は、その影響を考え、閲覧で分かる範囲と実行を伴う確認を区別します。
確認表には、本人ログイン済み、対象ID確認済み、配信に関する操作範囲は確認待ち、というように項目を分けて記録しましょう。
一部の画面が開けたことを理由に、請求やほかのすべての操作もできると扱わないことが大切です。
不明な業務は、その場で完了にせず、確認する管理担当と期限を決めて残します。
予定配信と対応中の仕事を、担当・期限と一緒に渡す
管理画面に入れるようになっても、明日の配信を誰が判断するかが分からなければ仕事は止まります。
次に、予定と未完了の案件を、新担当が動ける形で渡しましょう。
予定配信は内容・予定日時・確認者をすり合わせる
配信予定の引継ぎでは、どの内容を、いつ届ける予定かに加え、誰が最終確認をするかを整理する方法を勧めます。
原稿ができていることと、配信してよいと確認されていることは、別の状態です。
旧担当のメモに予定が書いてあっても、管理画面上の設定や承認状況と一致しているとは限りません。
新旧の担当者で、実際に確認できた状態をそろえましょう。
予定の変更が必要になった場合に、誰へ相談するかも決めておきます。
店舗の営業予定や商品の提供状況に関する判断は、配信担当だけではできないこともあります。
確認者が休みの場合の相談先まで明らかなら、新担当が一人で判断を抱えずに済みます。
ここで提案しているのは、配信の仕事を引き継ぐための確認です。
権限を変えてもすべての予約や連携処理がそのまま動く、という保証ではありません。
対象の管理画面と、利用している機能の公式案内で実際の状態を確かめます。
確認できない予定は、実施済みや準備完了と書かず、何が分かっていないかを残しましょう。
未対応案件と請求・連携サービスの管理先を分けて確認する
対応中の問い合わせは、最後に誰が何を確認し、次に誰がいつ対応するかを受け渡します。
内容の詳しい複写よりも、新担当が正当な権限で既存の管理場所を確認できることを優先しましょう。
顧客情報を引継ぎ資料へ大量にコピーする方法は勧めません。

また、公式の設定マニュアルでは、権限管理、応答設定、Messaging API、利用と請求、登録情報が別項目として案内されています。
Messaging APIは、外部の仕組みとメッセージのやり取りなどをつなぐための仕組みです。
利用している場合は、誰が連携を管理しているかも別欄で確認しましょう。
Lステップやエルメッセージなどを併用している場合も、サービス名と管理担当、確認先を整理します。
LINE公式アカウントの権限変更だけで、外部サービス側の権限まで変更されたと判断しないでください。
費用についても、新旧担当の交代だけで何が変わるかを決めつけず、利用と請求を管理する担当に、現在の契約と確認すべき事項を聞きます。
本記事は料金比較や契約変更の手順を扱いません。
その確認が必要なときは、対象サービスと契約条件を特定してから進めましょう。
利用確認を終えてから、旧担当の不要な権限を整理する
新担当の準備ができたら、旧担当のアクセスを整理します。
この段階では、何を外すのか、何を残すのかを対象ごとに見極めることが大切です。
個別メンバーとグループ経由の権限を見直す
新担当の必要業務の確認と、残った課題の引き受け先が決まったら、旧担当の不要なメンバー権限を整理する段階です。
公式の権限設定マニュアルでは、既存メンバーの権限変更や削除が案内されています。
作業前に、対象の公式アカウントと対象者を確認し、交代後も残る管理担当と整理内容をすり合わせましょう。
あわせて、グループ経由の権限も確認します。
公式マニュアルでは、グループの権限を持つユーザーが、その権限に応じて個別の公式アカウントの設定変更や配信などを利用できると説明されています。
個別メンバーの一覧だけを見て、旧担当のアクセスをすべて整理できたと判断しないことが大切です。
ただし、別の店舗や別の仕事で引き続き必要な権限まで、まとめて外すという意味ではありません。
どのグループから対象アカウントを操作できるのか、ほかの業務に影響する変更はないかを、グループの管理担当に確認します。
自分の判断できる範囲を超える場合は、変更を急がず確認先へ戻しましょう。
整理後は残るメンバーとグループを再点検し、実施者、確認日、未解決の項目を記録します。
公式アカウント自体の削除とは区別する
メンバーの権限削除と、公式アカウントそのものの削除は別です。
同じ公式アカウントを使い続ける担当者交代で、公式アカウント自体を削除する必要はありません。
旧担当の利用を終える作業と、お店のアカウントをなくす作業を混同しないでください。
公式のアカウント設定マニュアルでは、削除した公式アカウントは元に戻せず、友だちを新しいアカウントへ引き継ぐこともできないと注意されています。
担当交代のために一度削除して作り直す、といった進め方は避けましょう。
操作対象がメンバーなのか公式アカウントなのか分からない場合は、その画面で作業を止めて管理担当に確認します。
似た言葉が表示されていても、対象と影響を確かめてから進める姿勢が大切です。
引継ぎ完了は、チェック項目と未解決点で判断する
交代日になったことだけで、引継ぎを完了にしていませんか。
本記事では、確認できた項目と残る課題を分け、新担当と管理担当が同じ状態を把握できることを完了判断の土台として提案します。
担当・期限・確認結果が埋まる引継ぎチェックリスト
確認表には、確認項目、担当、期限、結果、未解決時の連絡先を用意しましょう。
項目は次のように分けると、何が済んで何が残っているかを共有しやすくなります。
- 対象ID:新旧担当が同じ公式アカウントを確認しましたか。
- 本人ログイン:新担当が自分の認証情報で利用できましたか。
- 必要権限:担当する仕事と、確認した操作範囲が一致していますか。
- 予定配信:内容、予定日時、確認者、変更時の相談先を渡しましたか。
- 未対応案件:次の担当と対応期限が決まっていますか。
- 請求・連携:利用しているサービスと、それぞれの管理先が分かりますか。
- 旧権限:不要な権限の整理結果と、残す理由を確認しましたか。
- グループ:個別一覧とは別に、対象アカウントへの権限を点検しましたか。
💡 ポイント:結果の欄は、確認済み、未確認、対応中など、あなたの会社で意味が伝わる表現にそろえます。
該当なしとする場合も、利用していないことを誰が確かめたかを残しましょう。
認証情報や顧客の実データは、この表に書き込みません。
次の仕事を始めるために必要な確認が残っているなら、その仕事は完了扱いにせず、確認先と期限を明らかにします。
すべてに丸を付けることより、不明な項目が埋もれないことを優先してください。
退職・外注交代・兼任の場面で、保留条件を確認する
ここからは説明用の仮定例です。
実在するお客様の事例や成果を紹介するものではありません。
退職に伴う交代で、新担当の本人ログインが未確認の場面を考えます。
旧担当が画面を説明しただけなら、利用確認は保留です。
残る管理担当を窓口にして、退職前に本人が確認する時間を確保し、できなかった場合の引き受け先を決めます。
外注先の交代で、外部サービスの管理先が分からない場面もあります。
公式アカウントへ入れたとしても、連携を使う仕事まで引継ぎ完了とはできません。
契約や連携を把握する社内担当に確認し、何が不明かを新旧の担当へ共有します。
店主が運用を兼任する場面では、操作より判断の役割が曖昧なことも考えられます。
配信前の承認者が決まっていなければ、配信の仕事の引継ぎは保留として、店内で決裁する人を決めましょう。
いずれも、保留の理由と確認先が分かれば、次に取る行動を具体的にできます。
残った不安を整理して、次の運用へつなぐ
最後に、引継ぎで迷いやすい疑問を整理します。
完了の判断を急ぐより、あなたの会社で残っている確認事項を一つずつ明らかにしましょう。
担当者のパスワードを教えてもらえば引継ぎできますか
パスワードの受渡しを引継ぎ方法にはしないでください。
新担当本人のログインと、店舗の公式アカウントへの必要な権限追加を分けて進めます。
認証コードやバックアップコードも、引継ぎ表や連絡チャットへ共有しません。
利用できない場合は、どのログイン方式で、どこまで確認できたかを整理し、公式ヘルプと現在の管理担当へ確認しましょう。
全員がアクセスできない場合の復旧は、この記事の手順だけでは判断できません。
権限を追加したら、引継ぎは完了ですか
権限追加は、引継ぎの一つの段階です。
本人ログイン、対象ID、必要な操作範囲を確認したうえで、予定配信と対応中の仕事を渡し、旧権限を整理するところまで確認しましょう。
未解決点がある場合は、その内容と引き受け先を残します。
追加に成功したという画面上の結果と、自社の業務を引き継げたという判断を、同じものとして扱わないことが大切です。
未解決点を整理し、必要に応じて無料相談を活用する
担当者交代は、権限追加、本人の利用確認、業務の受渡し、不要権限の整理、再点検という順序で考えてみてください。
今日の一歩として、対象の公式アカウントと交代予定日、確認する担当を整理するところから始められます。
未解決点は責任の押し付け合いにせず、何を誰に聞けば進むのかまで具体化しましょう。
交代後の継続的な運用づくりも考えたい場合は、LINE運用の仕組み化に関するコラムも参考にしてください。
まずは交代時の確認をそろえ、その後の運用改善を検討する流れです。
引継ぎをきっかけに、LINEを含む集客導線の役割や、次に取り組む優先順位を見直したい方は、studio-THのIT集客の無料相談をご活用ください。
全国オンラインで、現状の整理から相談できます。
相談時には、パスワードや顧客情報を送らず、どの仕事で困っているか、何を整理したいかを言葉にしておくと話を進めやすくなります。
いま分かっていることと、これから確かめることを分ける。
その小さな整理から、次の担当が動き出せる状態をつくっていきましょう。

コメント