LINE公式アカウントの運用代行を検討している方の多くは、「配信が続かない」「成果が見えない」「担当者が兼務で回らない」といった現場の悩みを抱えています。
一方で、外部に任せれば必ず成果が出るわけでもなく、内製で十分に伸ばせるケースもあります。
この記事では、運用代行の一般的な支援範囲や費用感に触れつつ、「自社は内製でいくべきか/代行を使うべきか」を判断するための基準を整理します。
また、設計型支援を得意とし、商工会アドバイザーとして中小企業の販促設計に関わるstudio-THの視点(新潟唯一のLステップ正規代理店としての知見を含む)も交え、過不足のない意思決定につながる考え方を解説します。
studio-TH(弦巻 陽輔)
新潟唯一のLステップ正規代理店
商工会アドバイザーとして多数のLINE活用支援を実施中。
LINE公式アカウント運用代行は本当に必要か
LINE公式アカウントの運用代行は、単に「配信作業を外注するサービス」ではありません。
本質は、LINEを顧客接点として機能させるための設計(誰に・何を・どの順番で届けるか)と、運用しながらの改善(数字を見て仮説検証する)を外部の専門人材で補う選択肢です。
ただし、LINEはあくまでチャネルの一つであり、商品力や提供体験が弱い状態では、代行を入れても伸び悩むことがあります。
必要性の判断は「忙しいから」だけで決めるのではなく、LINEに期待する役割と、社内で担える範囲を分解して考えるのが安全です。
内製のままでも成果が出る会社は多く、代行は『万能薬』ではなく『体制の選択』だと捉えると判断がぶれません。
運用代行を検討し始めるきっかけとは
運用代行の相談が増えるきっかけは、だいたい次の3系統に分かれます。
1つ目は「人手不足・兼務で回らない」というリソース課題です。
2つ目は「配信しているが反応が薄い」「クーポン頼みで利益が残らない」といった成果課題です。
3つ目は「Lステップ等の拡張ツールを入れたが使いこなせない」「タグ設計やシナリオが複雑化した」という運用難易度の上昇です。
特に中小企業では、担当者が異動・退職して運用が止まるケースも多く、属人化の解消として外部支援を検討する流れもあります。
重要なのは、きっかけが『症状』であって『原因』とは限らない点です。
代行が必要と感じる背景にある構造
「代行が必要かも」と感じる背景には、LINE運用が『作業』ではなく『設計×運用』の複合業務になっている構造があります。
たとえば、配信文を作るだけでも、ターゲット理解、オファー設計、導線(予約・購入・来店)設計、クリエイティブ、配信タイミング、効果測定までが連動します。
この連動が崩れると、現場は「とりあえず配信」になり、数字が出ない→モチベーションが下がる→配信が止まる、という悪循環に入りやすいです。
studio-THが『設計型支援』を重視するのは、ここを作業代行だけで埋めても再現性が残りにくいからです。
商工会アドバイザーとして現場を見ていても、成果が出る会社ほど「LINEの役割が明確」「KPIがシンプル」「改善の会議体がある」という共通点があります。

内製運用の限界が出る3つのサイン
内製が悪いわけではありません。
むしろ、商品理解や顧客理解が深いのは社内であり、LINEの『中身』は内製の強みが出やすい領域です。
ただし、一定の規模や複雑さを超えると、内製だけでは回らない局面が出ます。
ここでは、外部支援(代行・伴走・スポット支援を含む)を検討する目安として、現場でよく見られる3つのサインを整理します。
サインは「能力不足」ではなく「体制と業務量のミスマッチ」で起きることが多いので、責任論にせず、構造として捉えるのがポイントです。
配信が続かない
最も分かりやすい限界サインは、配信が継続できないことです。
月1回の配信すら途切れる場合、担当者の意欲の問題というより、企画→作成→承認→配信→振り返りのプロセスが業務として成立していない可能性が高いです。
LINEは『継続接点』が価値なので、止まると友だちが休眠化し、再開しても反応が戻るまで時間がかかります。
また、配信頻度が低いと検証回数が不足し、改善が進みません。
代行を使うかどうか以前に、まずは「月何回、誰が、何を、どの型で出すか」をテンプレ化できているかが重要です。
成果の因果が説明できない
「売上が上がった/下がった」を語れても、「なぜそうなったか」を説明できない状態は、内製の限界が出やすいポイントです。
LINEは、友だち追加→配信開封→クリック→予約・購入→来店・継続、という複数段階の行動で成果が決まります。
この途中指標(クリック率、CVR、ブロック率、セグメント別反応など)を見ずに運用すると、改善が『勘』になり、担当者が変わると再現できません。
外部支援の価値は、数字の読み方そのものよりも、「仮説→施策→検証→次の打ち手」という型を組み、因果を言語化して社内に残すことにあります。
内製でここまで回せているなら、代行は必須ではありません。
設計と現場が噛み合っていない
よくあるのが、上層部は「LINEで売上を伸ばしたい」と言う一方、現場は「クーポンを出すしかない」「問い合わせ対応で手一杯」というズレです。
このズレがあると、配信内容が短期施策に偏り、ブランドや利益率を毀損しやすくなります。
また、店舗・営業・CSなど複数部門が関わる場合、誰が返信するのか、どこまで自動化するのか、個人情報の扱いはどうするのか、といった運用ルールが曖昧になりがちです。
設計(戦略)と現場(運用)が噛み合わない状態は、担当者の頑張りでは解決しにくく、第三者が整理役に入ることで改善するケースが多いです。

運用代行で解決できること・できないこと
運用代行を正しく評価するには、「何を任せられて、何は任せられないか」を先に線引きする必要があります。
上位サイトでも、初期設定、配信作成、チャット対応、分析レポートなどが代行範囲として挙げられていますが、実務では会社ごとに『得意領域』が異なります。
また、代行の形態も、フル代行(作業中心)から、伴走支援(設計・改善中心)、スポット支援(構築のみ)まで幅があります。
ここを曖昧にしたまま契約すると、「思っていた支援と違う」「丸投げしたのに成果が出ない」という不満が起きやすいです。
期待値を揃えるために、解決できる領域/できない領域を分けて理解しましょう。
代行で解決できる領域(設計・改善・検証)
代行・外部支援が力を発揮しやすいのは、設計と改善の領域です。
具体的には、友だち追加導線の設計、セグメント設計、ステップ配信(シナリオ)の構築、配信カレンダーの作成、クリエイティブ制作、数値レポートと改善提案などが該当します。
特にLステップ等を使う場合、タグ・シナリオ・分岐の設計は『最初の設計品質』が運用コストを大きく左右します。
studio-THは新潟唯一のLステップ正規代理店として、ツール操作だけでなく「どの設計が運用しやすく、成果に繋がりやすいか」を前提に組み立てる支援を重視しています。
また、商工会アドバイザーとしての立場から、過度に複雑な設計にせず、現場で回る形に落とし込むことも重要視しています。
代行では解決できない領域(商品・提供価値)
一方で、代行を入れても解決しにくいのが、商品・サービスそのものの競争力や、提供体験の課題です。
LINEは「伝える・促す・関係を深める」ことは得意ですが、「中身を別物に変える」ことはできません。
たとえば、リピートが起きない原因が施術品質や納期、価格設計、導入後フォローにある場合、LINEの改善だけでは限界があります。
また、現場の返信速度や接客品質が成果に直結する業種(予約・相談型)では、運用ルールと現場教育が不可欠です。
外部支援は整理や仕組み化を手伝えますが、最終的に提供価値を磨くのは社内です。
内製の強みが活きる領域でもあるため、「代行=全部解決」と期待しすぎないことが、失敗しない判断につながります。
| 領域 | 外部支援で改善しやすいか | 理由 |
|---|---|---|
| 配信設計・シナリオ設計 | しやすい | 型と経験が成果に直結し、再現性を作りやすい |
| 制作(画像・文章・リッチメニュー) | しやすい | 工数が明確で、品質基準を揃えやすい |
| 分析・改善提案 | しやすい | 指標設計と検証の習慣化で差が出る |
| 商品力・価格・提供体験 | しにくい | 現場オペレーションや価値そのものの問題になりやすい |
| 現場の返信品質・接客 | 一部可能 | ルール化はできるが、実行は社内依存が大きい |

依頼すべきケースと依頼しなくてよいケース
運用代行は、導入すれば自動的に成果が出るものではありません。
一方で、条件が揃っている会社にとっては、内製で試行錯誤するよりも早く『勝ち筋』に到達できることもあります。
ここでは、代行を推奨するのではなく、判断のための分岐点を整理します。
ポイントは「社内に残したい能力は何か」「外部に任せたいのは作業か、設計か」「成果までの期限はいつか」です。
また、フル代行か伴走かでも適性が変わります。
自社の状況を当てはめながら、無理のない選択をしてください。
依頼した方が早いケース
依頼した方が早いのは、設計の難易度が上がっているのに、社内に設計者がいないケースです。
たとえば、複数商品・複数ターゲットを扱い、セグメント配信やステップ配信が必要なのに、担当者が兼務で学習時間が取れない場合、内製での立ち上げは長期化しがちです。
また、キャンペーンや新規事業など「この時期までに形にしたい」という期限がある場合も、外部の経験値を使う合理性があります。
さらに、属人化が進み、担当者が抜けると止まる状態なら、外部と一緒に運用ルール・テンプレ・KPIを整備することで、事業としての安定性が上がります。
studio-THのように設計整理から入る支援は、単なる作業外注ではなく、社内に判断軸を残すことを目的にしやすい点が特徴です。
内製で続けるべきケース
内製で続けるべきなのは、目的がシンプルで、社内に運用の時間と意思決定があるケースです。
たとえば、既存顧客への定期連絡、予約のリマインド、休眠掘り起こしなど、やることが明確で配信型が固まっている場合、内製でも十分成果が出ます。
また、現場の声を即座に反映したい業種(飲食の限定メニュー、地域密着のイベント告知など)は、スピード面で内製が有利です。
さらに、LINE運用を社内の資産(ノウハウ)として育てたい場合、外部は『丸投げ先』ではなく『教育・壁打ち相手』として部分的に使う方が適します。
代行を使わない判断は合理的であり、重要なのは「内製で回る設計」に整えることです。
| 判断軸 | 内製が向く | 外部支援が向く |
|---|---|---|
| 目的の複雑さ | 単一目的(予約リマインド等) | 複数目的(新規〜育成〜再来) |
| 社内リソース | 週1〜2時間以上確保できる | 兼務で時間が取れない |
| 意思決定 | 現場で即決できる | 承認が多く停滞しやすい |
| 求めるスピード | ゆっくり改善でもOK | 期限があり早期に形が必要 |
| ノウハウの方針 | 社内に蓄積したい | 外部の型で早く安定させたい |

相談前に整理しておきたい3つの視点
代行を依頼するにしても、内製で続けるにしても、最初に整理すべきは「LINEを何のために使うか」です。
ここが曖昧だと、代行会社の提案も『それっぽい施策の寄せ集め』になり、社内の納得感が得られません。
逆に、役割・ゴール・ボトルネックが言語化できていれば、外部に依頼する範囲も適正化でき、費用対効果の判断がしやすくなります。
studio-THが初期に「設計整理」から入るのは、運用の前にこの3点が揃っていないと、施策が積み上がらないからです。
以下の視点は、見積もり比較や提案評価にもそのまま使えます。
LINEの役割は何か
LINEの役割は、会社によって最適解が異なります。
新規獲得の入口にするのか、既存顧客のリピートを増やすのか、問い合わせ対応を効率化するのかで、設計もKPIも変わります。
たとえば「新規獲得」が役割なら、友だち追加導線(店頭・Web・広告)と初回教育のステップ配信が重要になります。
「リピート」が役割なら、来店後フォロー、利用頻度別のセグメント、休眠掘り起こしが中心です。
役割が混在する場合は優先順位を決め、段階的に広げる方が運用が破綻しにくいです。
ゴールは何か
ゴール設定は「友だち数」だけに寄せない方が安全です。
友だちが増えても、ブロックが増えたり、利益が残らなかったりすれば本末転倒です。
おすすめは、最終ゴール(売上・予約・継続)と、中間KPI(クリック率、CVR、セグメント別反応)をセットで置くことです。
また、業種によっては売上よりも「予約枠の平準化」「キャンセル率低下」「電話対応削減」などが実利になる場合もあります。
外部に相談する際は、ゴールを数値で仮置きしておくと、提案の質を比較しやすくなります。
今のボトルネックはどこか
成果が出ない原因は、配信内容だけとは限りません。
友だちが増えていないのか、増えているが教育が弱いのか、クリックはされるが予約導線が弱いのか、予約後の来店率が低いのかで、打ち手は変わります。
ここを特定せずに代行を入れると、制作物は増えるのに成果が動かない、という状態になりがちです。
ボトルネックは、簡易的には「数値の落ちている段階」を見れば仮説が立ちます。
もし数値が取れていないなら、まず計測設計(リンク、予約導線、タグ付け等)から整えるのが近道です。
| 段階 | よくあるボトルネック | 主な打ち手 |
|---|---|---|
| 友だち追加 | 導線が弱い/特典が弱い | 追加導線の増設、オファー見直し |
| 初回反応 | 配信の型がない/価値訴求が弱い | ステップ配信、セグメント設計 |
| クリック→予約 | LP・予約フォームが分かりにくい | 導線改善、オファー整理 |
| 予約→来店 | リマインド不足/不安が残る | リマインド配信、FAQ整備 |
| 来店→継続 | 次回提案が弱い/フォロー不足 | 来店後フォロー、休眠掘り起こし |

まとめ|運用代行は「丸投げ」ではなく「設計の再構築」
LINE公式アカウント運用代行は、忙しい現場の『作業を減らす』手段であると同時に、設計と改善の型を整える手段でもあります。
一方で、商品・提供価値の課題や、現場オペレーションの実行部分は、代行だけでは解決しません。
だからこそ、判断の軸は「内製か外注か」ではなく、「LINEの役割・ゴール・ボトルネックを整理したうえで、どこを外部に任せ、どこを社内に残すか」です。
内製で回るなら、配信の型とKPIをシンプルにし、継続できる体制を作ることが最優先です。
外部支援を使うなら、丸投げではなく、設計を言語化して社内に残す支援かどうかを見極めると失敗しにくくなります。
studio-THでは、商工会アドバイザーとしての現場目線と、設計型支援の考え方、そして新潟唯一のLステップ正規代理店としての構築知見を踏まえ、まずは「何を目的に、どこから整えるべきか」の設計整理から相談を受けています。
いきなり代行契約を前提にせず、現状の棚卸しと判断基準づくりから始めたい方は、まずは設計整理の相談から進めてみてください。
自分では難しいと思ったら
LINE公式アカウントは、設定や配信を自己流で進めると
「時間をかけた割に成果が出ない」
という状態になりやすいツールです。
もし、
- 今の設定や運用が正しいか不安
- 配信しているが、予約や問い合わせにつながらない
- 無料のままで続けるべきか、有料に切り替えるべきか迷っている
- Lステップなど拡張ツールが必要か判断できない
このような悩みがある場合は、
一度専門家の視点で整理してもらうだけでも、次にやるべきことが明確になります。
「全部任せる」のではなく、
現状確認や方向性の相談だけでも問題ありません。
無駄な遠回りや不要な課金を避けたい方は、
お気軽にご相談ください。

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