「せっかくLINEの友だちが増えたのに、配信しても反応が薄い」「全員に同じメッセージを送っているけれど、本当にこれで合っているのか自信がない」——もしあなたがそう感じているなら、それはあなたの努力不足ではありません。
「全員に同じものを送る」という発想そのものが、今の時代に合っていないのです。
来店したばかりの新規のお客様と、5年通い続けてくれる常連のお客様。
20代の学生と、子育て中の主婦。
カラーだけの利用者と、トリートメントまでフルコースで受ける利用者。
これらの人にまったく同じメッセージを送っていたら、多くの人にとって「自分には関係のない情報」になってしまいます。
関係のない情報が続けば、待っているのはブロックです。
そこで鍵になるのが、Lステップの「タグ情報」という機能です。
タグとは、一人ひとりのお客様に貼る「見えないラベル」のようなもの。
属性、興味関心、来店履歴、購入商品、反応した配信……あらゆる情報をタグとして蓄積することで、「誰に・何を・いつ送るべきか」が手に取るようにわかるようになります。
この記事では、店舗経営者が明日から実践できるタグ設計の手順、よくある失敗と対策、全国の業種別事例、費用対効果のシミュレーションまで、最新の仕様に基づき徹底的に解説していきます。
studio-TH(弦巻 陽輔)
新潟唯一のLステップ正規代理店
商工会アドバイザーとして多数のLINE活用支援を実施中。
なぜ「全員に同じ配信」では売上が伸びないのか
まず押さえておきたいのは、「配信数を増やせば売上が上がる」という時代はすでに終わっているという事実です。
むしろ闇雲な一斉配信は、コストとブロック率を押し上げるだけの逆効果になりかねません。
「みんなに向けた言葉」は誰の心にも刺さらない
マーケティングの世界には「万人向けは誰にも向いていない」という言葉があります。
たとえば美容室が「全メニュー20%オフ」という配信を全員に送ったとします。
一見お得ですが、そもそも半年に一度しか来ない人には響かず、常連には「いつも来ているのに割引か」と複雑な気持ちにさせ、単価の高いお客様には「安売り店」の印象を与えてしまうこともあります。
一方で、「前回カラーをされたお客様へ。そろそろ根元が気になる頃ではないですか?」という一文は、カラー履歴を持つ人にだけ届けば、驚くほど高い反応を生みます。
同じ配信予算でも、届ける相手を絞るだけで反応率は数倍変わるのです。
この「絞り込み」を実現する土台こそが、タグ情報なのです。
2023年の料金改定以降、「無駄撃ち」は直接コストになった
LINE公式アカウントは2023年6月の料金改定により、無料で送れる通数が大幅に削減されました。
友だちが3,000人いて全員に月8通配信すれば、24,000通。
有料プランの上限をあっという間に超え、追加費用が発生します。
つまり興味のない人に送るメッセージは、ブロックを増やすだけでなく、そのまま「お金を捨てている」ことと同じなのです。
配信コストの削減という観点は非常に重要で、LINE公式のメッセージ配信コストを削減!
「セグメント配信」で無駄撃ちをなくすでも詳しく解説しています。
タグで顧客を分類し、必要な人にだけ届ける。
これは売上を上げると同時に、支出を減らす「攻めと守りの両立」なのです。
Lステップの「タグ情報」とは何か
ここからは、タグ情報とは具体的に何なのか、なぜLINE公式アカウント単体では不十分なのかを、IT初心者の方にもわかるように噛み砕いて説明します。
タグとは顧客に貼る「見えないラベル」
タグとは、一人ひとりのお客様の情報に貼り付けておく小さなラベルです。
たとえば一人の女性のお客様に対して、「30代」「女性」「新潟市在住」「カラー利用」「クーポン反応あり」「6月来店」といった複数のタグを同時に貼ることができます。
紙の顧客カルテを思い浮かべてください。
あの一人ずつの情報が、デジタルで自動的に、しかもリアルタイムで蓄積されていくイメージです。
しかもLステップのタグは「お客様の行動によって自動で貼られる(アクション設定)」のが最大の特徴。
リンクをタップした、アンケートに答えた、予約ボタンを押した——こうした行動一つひとつが、自動でタグとして記録されていくのです。
LINE公式アカウント単体では「誰が何に興味があるか」を追いきれない
LINE公式アカウント単体でも「チャットタグ」という機能はありますが、これは手動での付与がメインであり、大量の顧客を自動で細かく分類するのには向きません。
また、標準機能の「絞り込み配信」で使える属性(性別・年齢・地域など)は、LINE側が保有する「みなし属性(推定データ)」に基づいているため、必ずしも正確ではありません。
一方でLステップは、回答フォームやクリック測定などを通じて「その人が実際に行ったアクション」をベースにタグを付与します。
この「顧客一人ひとりの中身を見える化し、正確なデータに基づいてアプローチする」という点こそ、Lステップを導入する最大の理由です。
標準機能と拡張ツールの違いについては、LINE公式アカウントだけでは限界?
Lステップ等「拡張ツール」の選び方と導入メリットで整理しています。
「タグ」と「セグメント」はセットで機能する
タグとよく似た言葉に「セグメント」があります。
両者はセットで理解するとわかりやすいです。
タグは「一人ひとりに貼るラベル」、セグメントは「特定のタグを持つ人を抽出したグループ」です。
たとえば「カラー利用」というタグを持つ人だけを抽出すれば、それが一つのセグメントになります。
「30代」かつ「新潟市在住」かつ「3ヶ月来店なし」という複数条件を掛け合わせれば、より精密なターゲット設定も可能です。
タグを丁寧に設計しておくほど、後から自由自在にセグメントを作れる。
これがタグ設計を「マーケティングの土台」と呼ぶ理由です。
1対1のメッセージングの考え方は、名簿は宝。
Lステップで実現する、顧客属性に合わせた「1対1」のメッセージングでも掘り下げています。
タグ設計の具体的な手順と4つの分類
「タグが大事なのはわかった。では、実際にどんなタグを、どうやって作ればいいのか?」——ここが最も重要な実践パートです。
タグは大きく4種類に分けて設計すると、迷わず整理できます。
①属性タグ:お客様が「どんな人か」
属性タグは、お客様の基本的なプロフィールを表すタグです。
- 性別:男性/女性
- 年代:10代/20代/30代/40代/50代以上
- 居住エリア:市内/市外/近隣市町村
- 職業・ライフスタイル:会社員/主婦/学生/自営業
属性タグは、友だち追加直後の「回答フォーム(アンケート)」で取得するのが最も効率的です。
「あなたにぴったりの情報をお届けするため、簡単な質問にお答えください」と案内すれば、高い回答率が期待できます。
診断コンテンツを使った収集の設計は、友だちが勝手に増える?
Lステップで作る「お悩み診断」が最強の集客になる理由が参考になります。
②興味関心タグ:お客様が「何を求めているか」
興味関心タグは、そのお客様がどんな悩みや欲求を持っているかを示します。
美容室なら「白髪ケア」「髪質改善」「時短スタイリング」、飲食店なら「ワイン好き」「ランチ利用メイン」「個室希望」といった具合です。
このタグの取得方法で特に強力なのが、リッチメニューやメッセージ内のリンクのタップを自動でタグ化する方法です。
「白髪ケアの情報はこちら」というボタンをタップした人には自動で「白髪関心」タグが付く。
お客様は「情報を見ただけ」のつもりでも、その裏で興味関心データが静かに蓄積されていくのです。
③来店・購入履歴タグ:お客様が「何をしたか」
来店履歴・購入履歴のタグは、実際の行動の記録です。
「初回来店」「2回目」「常連(5回以上)」「特定商品購入済」「イベント参加歴」など。
この履歴タグがあることで、お客様のステージに合わせた配信が可能になります。
たとえば「初回来店」タグの人には来店翌日にお礼を、「3ヶ月来店なし」タグの人には特別なカムバッククーポンを送る、といった出し分けです。
休眠しかけた顧客への再アプローチは、眠っている顧客リストが宝の山に。
LINE「休眠顧客の掘り起こし」で売上を回復させる方法で具体的な手順を解説しています。
④行動・反応タグ:お客様が「どう反応したか」
4つ目は、配信への反応を記録するタグです。
「特定の動画を最後まで見た」「予約ボタンを押したが完了せずに離脱した」「特定のクーポンを消費した」など。
特に「興味を示したのに行動しなかった人」を抽出できるのはLステップの大きな武器で、後日「何かお困りですか?」といったフォロー配信を送ることで成約率を高められます。

タグを使った「1対1マーケティング」の実践パターン
タグが貯まってきたら、いよいよそれを使って配信を最適化していきます。
パターン1:セグメント配信で「刺さる人」だけに届ける
最もシンプルかつ効果的なのが、タグで絞ったセグメント配信です。
「カラー利用」かつ「2ヶ月来店なし」の人にだけ「そろそろ根元のプリンが気になる頃では?」と送る。
対象者は少なくても、反応率は一斉配信の比ではありません。
通数を絞ることで月額プラン内の無料通数に収まりやすくなり、関係ない人に届かないのでブロックも激減します。
ブロック率を下げる工夫についてはLINEのブロック率を下げる3つの工夫。
読まれるメッセージと嫌われる配信の違いもあわせてご覧ください。
パターン2:タグ付与をトリガーにした自動ステップ配信
より高度なのが、「タグが付いた瞬間」を合図に自動で配信を始める「ステップ配信」です。
たとえば、アンケートで「ダイエットに興味がある」という回答をしてタグが付いたら、その翌日から3日間連続でダイエットのコツを配信する、といった仕組みです。
これにより「一人ひとりの興味のタイミングに合わせて、自動で教育とセールスが行われる」状態が実現します。
成約率を高めるシナリオの組み立て方は、365日自動でセールス。
成約率を高めるシナリオライティングの5つの鉄則で詳しく解説しています。
パターン3:リッチメニューの切り替え
タグごとにリッチメニュー(画面下のメニューボタン)を出し分けることも可能です。
例えば、新規客には「初めての方へ(クーポン)」メニュー、常連客には「ポイントカード(特典)」メニューを出すことで、顧客ランクに合わせた最適な案内が常に表示されます。

よくある失敗パターンと対策
タグは強力な武器ですが、設計を誤ると「使いこなせないまま放置」という事態に陥ります。
失敗1:タグを作りすぎて管理不能になる
最も多い失敗が、「あれもこれも」とタグを増やしすぎて、結局どれを使えばいいかわからなくなるパターンです。
対策は、「そのタグを使って配信するか?」を作る前に自問すること。
使う予定のないタグは作らない。
最初は各分類10〜20個程度に絞り、運用しながら足りないものを足していくのが鉄則です。
失敗2:命名ルールがバラバラで後から混乱する
「カラー」「Color」「ヘアカラー」など表記がバラバラになると、正確な集計ができません。
対策は、命名ルールを統一しておくこと。
「【属性】性別_男性」「【履歴】来店_3回以上」のように接頭辞で分類を示すと、一覧が整理され、誰が見ても迷いません。
全国の業種別・タグ活用の成功事例
実際にタグ情報を活用して成果を上げた事例を紹介します。
事例1:美容室——メニュー別タグで再来店率が1.4倍に
以前は一斉配信のみでしたが、施術メニュー(カラー・パーマ等)ごとにタグ管理し、それぞれの来店サイクル(45日後、90日後など)に合わせて自動リマインドを送信。
対象配信の予約転換率は12%に上昇し、全体の再来店率も約1.4倍に改善しました。
事例2:飲食店——来店回数タグで常連を「えこひいき」
来店回数に応じて「初来店」「常連」をタグ化。
常連タグを持つ人にだけ「裏メニュー」の案内を送るなど、特別感を演出しました。
結果、常連の来店頻度がさらに上がり、客単価が平均900円アップしました。
事例3:エステサロン——興味関心タグで成約率が2倍に
リッチメニューのタップ(痩身・美肌・脱毛など)をタグ化。
お客様が興味を持っている分野の成功事例だけを配信することで、初回カウンセリングからのコース契約率が34%から62%へと大幅に向上しました。
🖼️ 【画像差し込み位置】ここに「04_case_comparison.png」をアップロードしてください(説明: 業種別のタグ活用による成果を比較した図)

費用対効果シミュレーション
Lステップの導入コストと、タグ活用による利益を試算してみましょう。
- 前提: 友だち2,000人、平均客単価8,000円
- 施策: タグを活用したセグメント配信により、休眠顧客のうち月に20人が再来店
- 効果: 月20人 × 8,000円 = 月160,000円の売上増
- コスト: Lステップ スタンダードプラン 月額21,780円(税込)
- 投資利益率: 月約2万円の投資で、月16万円の売上増。
十分に元が取れる計算です。
※これに加えて、一斉配信を減らすことでLINE公式アカウント側の従量課金コストも削減できます。

よくある質問(Q&A)
Q1. タグ設計は自分でもできますか?
可能です。
ただし、「売上につながる導線」を考慮したタグ設計にはノウハウが必要です。
最初の設計が甘いと後から修正が大変なため、初期構築だけプロに依頼し、日々の運用は自社で行うのが最も効率的です。
Q2. 友だちが少なくてもタグ活用の意味はありますか?
あります。
むしろ友だちが少ないうちからタグを蓄積しておくことで、将来的にリストが増えた際の爆発力が変わります。
また、少人数だからこそ、一人ひとりに合わせた「おもてなし配信」がファン化を加速させます。
Q3. すでにLINE公式アカウントを運用中ですが、途中からタグを導入できますか?
はい、可能です。
Lステップ導入後のアクション(リンククリックやアンケート回答)から順次タグが付与されます。
過去の友だちに対しても、改めてアンケートをお願いすることで属性を「見える化」できます。
まとめ:タグ設計は「1対1のおもてなし」を仕組みにすること
Lステップのタグ活用とは、突き詰めれば「一人ひとりのお客様を、名前で呼びかけるようにもてなす」ことを、仕組みとして自動化する取り組みです。
- 「全員に同じ配信」から脱却し、コストとブロックを減らす
- 属性・興味・履歴・反応の4分類でタグを整理する
- タグをトリガーに、自動で「売れる仕組み」を動かす
とはいえ、「自店に合った具体的なタグが思いつかない」という方も多いはずです。
studio-THは「Lステップ」および「エルメッセージ」の認定代理店として、数多くの店舗のタグ設計・シナリオ構築を支援してきました。
まずは現状の課題を整理するための無料相談をご活用ください。
今あるお客様のリストを「宝の山」に変えるための第一歩を、一緒に踏み出しましょう。

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